第2回ビッグバンアンケート調査(報告会資料)

尖端資料開示室-アンケート書式-原始データ//総合競技場


 多数の方々から貴重なご意見を賜りありがとうございました。以下、アンケート調査の全容とプレゼント当選者を発表いたします(97/12/11)。

[アンケート調査の目的]

 不祥事続きの金融界の最中ビッグバンを間近に控えただでさえ難しい舵取りの時に、アジア諸国に端を発した金融不安でわが国の金融界は業界および当局ともに大混乱の様相です。この状況を一般の人達がどう認識しているかをお知らせするため実施しました。
 基礎資料として「使用アンケート書式」と提言満載の「回答原始データ」を添付します。読者の皆様がそれぞれのお立場から自由に解釈してください。

[アンケート調査の期間]

 1997年、11月14日から12月8日まで。

[サンプル(回答者)の概要]
サンプル総数 61名
●経験有無別構成
経験者
32(52%)
未経験者
29(48%)
 
●男女別構成
男性
55(90%)
女性
6(10%)
 
●年代別構成
10代
0(0%)
20代
17(28%)
30代
30(49%)
40代
12(20%)
50以上
2(3%)

[プレゼント当選者発表]

 無作為の抽選で回答者NO.8、9、25、29、56の5名の方々がプレゼントに当選されました。これらの方々には、500円分のテレカをお送りいたします。

[若干の集計]
充分なサンプル数ではないので経験の有無に絞って集計。
問1
最近の金融界の状況についての印象(単位%)
一大事だ
大変なこと
ありがちな
何でもない
その他
●経験者(100)
34
44
22
00
00
●未経験者(100)
14
50
32
00
04
問2
最近の政策当局の対応についての印象(単位%)
適切である
ほぼ適切
まあダメ
全くダメ
その他
●経験者(100)
03
06
38
53
00
●未経験者(100)
03
17
42
31
07
問3
このままの調子でビッグバンは成功すると思うか(単位%)
成功する
概ね成功
まあ失敗
全く失敗
その他
●経験者(100)
00
22
56
19
03
●未経験者(100)
07
24
55
07
07
問4
ビッグバンで最もうまみのあるセクターはどこか(単位%)
銀行業界
保険業界
証券業界
一般庶民
その他
●経験者(100)
28
16
06
19
31
●未経験者(100)
32
17
10
17
24
問5
ビッグバンで最も脅かされるセクターはどこか(単位%)
銀行業界
保険業界
証券業界
一般庶民
その他
●経験者(100)
25
09
44
22
00
●未経験者(100)
14
07
31
41
07

[むすびにかえて] 痛みを覚悟はしているものの当局への不信は募るばかりです。

●象徴的庶民像(標準的な庶民のこんな独り言のシーンが浮かびあがります)

 「この状況はやはりかなり大変な事態なんだが、当局の対応ときたら都合の悪いところは隠すばかりで前向きな対処能力がほとんど感じられん。こんな調子でいったらビッグバンの将来も思いやられてしまうなあ・・・」

 「それにしても、既存の証券業界はビッグバンでかなりな痛手を被りそうだが、うかうかしていると、また我々庶民に失策のツケが回されかねないぞ、気をつけねば!クワバラクワバラ」


●結果が暗示するもの

 サンプル数の制約に加え調査期間途中の山一證券自主廃業という突発的事態によるバイアス(意見の偏り)も想定されるため、あえて複雑なクロス分析や統計的検定などはしていませんが、株の経験者と未経験者とでは項目によってはわずかな差があるものの総体的な状況認識に大きな差異はないようです。
 ほぼ共通してビッグバンに対する漠然とした何かしらの期待するものもある一方で、その期待を上回るほどの政策当局への根強い不信感が見られます。

 いずれにしてもこの結果は、当局にとっても、関連業界にとっても、あるいは私達一般庶民にとっても含蓄のある内容を含んでいます。
 世界の情勢から見て日本版ビッグバンは避けて通れない試金石ですから、お互いに肝に銘じて精進したいものです。

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