好奇心コラム



【第20回、株の鉄人レース月間優秀者コラム(8月度1位)】
前回入賞時手記を見る

〜SHA.VOL.5 今買わないのが最善の株式投資法?【写 楽】 2001.9.10〜

 「今日もまた日経平均株価が、バブル崩壊後の最安値を更新しました」というニュースを何度も耳にした8月。私達投資家にとっては、熱帯夜が連日続いて寝不足で目覚めた朝のように気分を重くするものでした。9月に入り幾分涼しくなって寝苦しさからは解放されましたが、株価の底はまだ見えない状況で憂鬱な気分は晴れません。

 株価だけが日本経済の状況を推し量る指標だとは思いませんが、株価が連日安値を更新している最中、総理大臣は箱根で息子とチャッチボール。報道陣から株価についての質問に、「目先の上げ下げに一喜一憂しない」「今が買い時なんじゃないの?」との回答。それを聞いて、一国の総理大臣が実体経済の現場の危機感を認識していないのではないかと不安に思ったのは私だけではないと思います。

 また、今の不況は昨年の日銀のゼロ金利解除が原因であるかのように金融政策を批判して責任を日銀に押しつけるだけで、自分の考える景気対策を口にもしない国会議員を見ていると情けなく思えます。先般の参議院選挙でも、既得権益を守る為だけに担がれて当選した議員や、比例代表の非拘束名簿方式により多数のタレントが立候補するなど、日本の政治の質も随分落ちたものだと思う次第です。

 「聖域なき構造改革」を目指す小泉内閣。国会も聖域にしないで参議院のありかたや、必要性についても考えてみたらどうでしょうか。


 さて、外需依存型の日本において、米国経済の回復が見えず、デフレ経済の続く今、最も有効な株式投資法は何かと考えてみると、「今、買わない」ことなのではないでしょうか。

 デフレすなわち先安感のある経済では、今月よりも来月、来月よりも再来月に買った方が安く買えるということなので、買うのを先延ばしすればするほど安く買えるということだからです。デフレが株安に直結するのかは解りませんが、株式投資で利益を上げる唯一の方法は、「安く買って、高く売る」ことなので先安感のあるかぎり株式投資では儲からないだろうと思うのです。

 私のように逆張りの短期勝負をしてきた者でも、今の相場で自信を持って投資できる銘柄が見当たらないのです。


 「鉄人レース」では、あくまでバーチャルな取引なので今後も積極的に売買していこうと思います。せっかく8月1位になったので、9月末でも順位を落とさぬようがんばろうと思っています。

鉄人レース読者BBSを見る


よろしければ、このコラムの感想を次の3つから選んでお教えください。
自分も同じように考える   何ともいいにくい   自分はそうは考えない


(チェックしたら感想ボタンを1回だけクリック)
バックNOもくじへ//最前線クラブへ戻る//トップページへ戻る